宮里藍、悔いのない2位!

米LPGAツアー「サムスン・ワールドチャンピョンシップ」が9月17日から20日にかけて、カリフォルニア州サンディエゴのトーリー・パインス・ゴルフコースで開催された。最終日1アンダー71でプレーした韓国のナ・ヨン・チョイが通算16アンダーでツアー初優勝をとげ、賞金25万ドルを獲得した。

最終日12アンダー3位でスタートした宮里藍は、前半2アンダーでプレー、後半も12,16番でバーディを奪い、一時は単独トップに立った。しかし、最終18番で2打目を池に入れ、この日唯一のボギーを叩き15アンダーで惜しくも2位となった。


16番でトップに立った宮里


三日目に63の好スコアをマークしたチョイが好調を維持し、2,3番バーディ、4番イーグルで通算19アンダーとし、12アンダーで最終日スタートした宮里に一時は7ストロークの差をつけた。

しかし、チョイは9,10,11番と3ホール連続ボギーで16アンダーまでスコアを落とし、7,8,12番でバーディを取った宮里が15アンダーとして、1打差に迫られた。

まだツアーで優勝経験のないチョイは、1打差に詰め寄られたプレッシャーからか、15番でショートパットをミスして15アンダーに落とした。

一方、宮里は16番(190y、par 3)をユティリティの3番で1メートルにつけるスーパーショットを放ちバーディを奪い、16アンダーでついにチョイを抜いて単独トップに立った。




メンタル面が課題のチョイ




16番でトップに立った宮里



果敢に攻めるゴルフを展開


宮里は最終18番のティーショットをフェアウエイにきっちり放ち、ピンまで残り205ヤード。グリーン手前に池があり、2日目も果敢に2オンを狙ったが池に入れボギーにしたホール。最終日は、グリーン左から右に風が吹いていた。

キャディが2打目地点に来たとき「今の状況はわかっているよね」と宮里に尋ね、宮里もはっきりと1打差をつけてトップに立っていることを認識していた。

二人は迷わず210ヤード打てる5ウッドを選択し、果敢に攻めるゴルフを貫いた。池の前に刻んでも、グリーン手前にあるピンに寄せるのは難しいと判断したのと、消極的な戦法をとって悔いを残したくなかったからだ。


「今日、我慢もできたし、本当にいいプレーをしていました。18番の2打目はいいライだったし、本当に自信がありました。ナーバスにはなっていましたが、エビアンで優勝したことが自信になっていたので、落ち着いてプレーもできました」



ドライバーは終始フェアウエイを
捉え、飛距離も出ていた





迷わず2オンを狙った





自信を持って打った5ウッド



持てる力を発揮


宮里の狙いは、ピンの右、風の影響でグリーンをはずしてもバンカーに入れるつもりで、少し打ち上げのライから5番ウッドで放たれたボールは狙い通りピンの右に出て行った。

手に伝わる感触もよく、必ずオンすると自信を持って打ったショットだった。ボールは右に流されることなく、逆に左に少し切れピンに向かって飛んでいった。

ナイスショットと思われたが、グリーンにわずかに足りず、受けていた傾斜に当たった後、無常にもボールは傾斜に添って戻り痛恨の池ポチャ。

64ヤード地点から放った4打目は、ピンを5メートルオーバーし2パットのボギーで、通算15アンダーでフィニッシュした。

最後のホールでボギーを叩いた結果2位となったが、プレーを終えた宮里はさばさばした様子で、「自分がやるべきことを全て行った結果なので、悔いる気持ちがなくとてもいいプレーができたと思う。この難しいコースで15アンダーが出せて優勝できなかったのだからしょうがない。もし最後のショットがグリーンを捉えたらきっといい勝ち方ができたと思う。この経験がまた次の試合に生かされると思う」と悔いのない納得の2位であった。




18番4フィーとのラインを慎重に読むチョイ




最後のパットを決めツアー初優勝


メンタル面を克服してツアー初優勝

一方、トップに1打差となったチョイは、18番でバーディをとらなければ優勝を逃す状況で、ティーショットはフェアウエイの左に放ち、ピンまで193ヤード。

チョイはメンタル面が弱く、これまでの経験を生かして、「後半の9ホールは自分自身に常にポジティブな気持ちになることと言い聞かせてプレーをした」。

そして、18番でも優勝するには、バーディを取ることだけを考えてアグレッシブにプレーしようと考えた。このメンタリティは、まったく宮里と同じだ。やはり消極的な戦法では勝利の女神から見捨てられることを経験から得ているのだろう。

レスキュークラブで放たれたショットは、池を避けたが、完全にショートしたミスショットで、グリーン手間に止まりピンまで12ヤード。チョイは安全にパターで寄せたがプレッシャーがかかる4フィートのバット。

「最後のパットは、何と言っていいか解らないぐらい本当に緊張しました。プロになった時のような気持ちで、大変緊張したパットでした。優勝したなんて、本当に信じられない」とコメントした。

最終組一緒にプレーしたジ・ヤイ・シンがバック9でチョイに、「なんでそんなに緊張しているの」と話かけたり、18番で宮里が2打目を池に入れたことなどを教えてくれたそうで、シンとの会話がかなり緊張をほぐしてくれたようだ。

メンタル面を克服しツアー初優勝を飾ったチョイは、まだツアー2年目の選手。2008年のルーキーイヤーでは、27試合出場して最高位は2位、トップ10入りが9回、獲得賞金は109万ドルを突破してランキング11位だった。

惜しくも新人王はヤニ・ツェンに取られたが、ポイントでは2位にランクされた実力派の21歳。
今回の初優勝でメンタル面も克服できたので、また強くて若い韓国の選手が出現した。

 
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